クモガタガガンボの一種 ユキガガンボ   双翅(ハエ)目ガガンボ科


 体長8〜10mmくらい。
 ガガンボみたいだけど、翅がない、冬に雪の上に出歩く。
 餌もなさそうなこんな時期になんで出てくるのか、不思議。ハエやクモにも同じようなのがいる。成虫は水しか飲まないそうで、活動温度範囲は−6.5〜+1.5℃としている記事がある。なんだかいつも雲の厚い日にばかりお目にかかっているので、いつも黒っぽいムシにしか見えない。晴れていると様子はだいぶ違いそう。
 雪原で、ポツンポツンと離ればなれで数少なく、よたよた歩きをしているから、配偶者との出会いはよほどの僥倖なんだろう。異性を側に置くとすぐに交尾するそうな、♂の尻には♀をけっして離しはしないという決意が伺えるような器官がついている。♂♀反対のように見える。
 ♀のフトモモは細く、♂のそれは太い。ニンゲンじゃないからねえ。

 北海道には、チビクモガタガガンボとニッポンクモガタガガンボの2種が分布していることになっているらしい。参照した記事には「現在」とあり、現在は何種確認されているか、不案内。


♂ 20090215


20090215


息を吹きかけると死んだふりをした。 20090215


上のは尻がまるく、こちらは尖っている。
上のはフトモモが太く、こちらは細い。
20091229


♀ 上と同じ。 20091229


尻はまるくみえるが、♀をつなぎ止める捕捉器のような部分がある。
♂だな。20100110


上と同じ。 平均棍がある。 20100110


20120214 (画像クリックで拡大)


息をかけたらこうなった。 20120214 (画像クリックで拡大)


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20121125 (画像クリックで拡大)

  交 尾
 この一例しか見ていないのだけれど。はじめ、♀は無関心or忌避、♂は追う。♂は♀の脚をしっかりと掴む。♂は捕捉器を開いて交接しようとするが、♀は引きずって歩きつづける。そのうち、努力の甲斐あって、交尾に成功する。♀は相変わらず、歩きつづける。♂はアクロバチックな姿勢、空を向いて、♀に従って歩く。どこへいくのか。20121230


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−−−−−−−交尾の画像はおしまい。−−−−−−−



ちょっと大きめとちょっと小さめの、どちらも♂。同種? もっと小さいのも歩いている。
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小さめの♂。 20130131 (画像クリックで拡大)


雪の上じゃないところで見かけたのははじめてだ。
雪の上だと黒くて、体節の様子などなにもわからないが、ここならそこそこ判る。
判る、と言っても、なにも解っちゃいないけど。 20131127 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20131127 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20131127 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20131127 (画像クリックで拡大)


20151123 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20151123 (画像クリックで拡大)


♂ 20161109 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20161109 (画像クリックで拡大)


♀ 上とは別種かもしれない。一回り小さい。 20161109 (画像クリックで拡大)


上と同じ個体。 20161109 (画像クリックで拡大)